さて。春の美術館巡りの3回目です。
前回まではこちらです。
toukofujinomiya.hatenablog.com
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プラド美術館展、プーシキン美術館展を終えて次は本命のルドンー秘密の花園ー展(三菱一号館美術館)です。が、その前に、荷物をちょっと預けないといけません。
今の時点で既に図録が2冊もあり、すごい重いんですよね。
それに、東京土産も各種買わないといけません。仕事を休んでいるので皆様のお世話になっているし、実家の母に下の子をお願いしているし、友達との飲み会が次の週にあるし。
お土産はできれば日中のうちに買っておいて、本命のルドン展には気軽な気持ちで臨みたいものです。
そんなわけで、東京駅でおみやげ物探しをしました。図録2冊(重い)を持ちながら。
迷う・・・(^^;)
土地勘(駅勘?)が全くないので、どこに行けばおみやげ物が売っているのかがよくわかりません。ウロウロしても、見えるのは各新幹線の入り口ばかり。(八重洲南口にいます)
それでもなんとか職場の方々や実家の母、友達、自宅用のお土産を買い揃えて、準備は整いました。(東京駅のポテンシャルはこんなもんじゃないと思うので、きっと探しきれていないんだと思います・・・)
さて、身軽になって、出発です。
三菱一号館美術館は、レンガ仕立ての素敵な風情が漂う建物でした。
中庭は木々が生い茂る感じでとても素敵です。
今日が最終日ですね。このリンクを貼っても意味があまりないかもしれませんが・・・
私が今回のルドン展に行きたいと思ったきっかけは、本当のところはよく覚えていません。
何かのご縁で、たまたま絵画についてのサイトを見る機会があって、そこでルドンを知り、その中に掲載されていた何点かの絵画に心が鷲掴みされたから、なのは覚えています。本当に偶然です。
私が好きな女優さんの中の一人にジャンヌ・モローがいます。私が彼女をどうしようもなく好きなのは、彼女の美しさのためばかりではなくて、時に見せる醜悪(ホントに不細工)な表情だったりするのです。
人の美しさに限りませんが、個人的に、ただ美しいだけのものには人の心は捕らわれることはなく、真に人の心を捕らえて離さないのは、美しさに不確実なもの(醜悪なもの、揺らいだもの等)が内包しているときだけだと思っています。
そんなわけで、私がたまたま見たサイトの画像、ルドンの花の美しさに共存する黒のコントラストの強烈さが、どうしても心を鷲掴みして離さないので、今回は展示会に行くことにしました。
今回、ルドンについては何も知らないので、音声ガイドをレンタルすることにしました。美術館で音声ガイドをレンタルするのは初めてなんですよ。初めてが石丸幹二さんで本当に良かった(^^)
での、この洗礼。ぱっと見、心の闇を感じます(笑)
キャリバン
キャリバンはシェイクスピアの戯曲『テンペスト』に登場する怪物だそうです。あぁ、怪物だからこんななのか。
と、思いきやこちら。
「ゴヤ頌」Ⅱ.沼の花、悲しげな人間の顔
すごい
ルドンと親交のあった植物学者アルマン・クラヴォーは「知覚の限界のような世界で、動物と植物の中間の生命、花というか存在というか、一日のうち数時間だけ、光線の動きによって生物として生きる神秘的な存在を研究していた」のだそうです。
クラヴォーは専門の研究の他にも様々な分野について精通しており、ルドンの特異な視点、感性に影響を与えたようです。
「夢の中で」Ⅱ.発芽
「ゴヤ頌」Ⅳ.胚芽のごとき存在もあった
ドムシー男爵の食堂装飾の一部
グラン・ブーケ
これです。この黒に惹かれたんです。(だからわざわざ青森から来たのよ)
この絵の前で、かなり長い時間、ソファーに座って眺めていました。
眼をとじて
神秘
蝶
花も蝶も蛾もその他のものも、なにか曖昧で輪郭(境界)のない、もしかすると同じようなものに見えることがあります。
コンポジション:花
幻影
オルフェウスの死
死が美しく手向けられているのがとても綺麗です。
好きなものを並べていくとキリがないし、本当に好きだとそんな気の利いたコメントができないものですね・・・(自分の語彙能力よ・・・)
【加筆】2018.5.20 ☆本日最終日なので、解禁だと思って愚痴ります。
この美術展で残念だった点の一つは、ドムシー男爵が依頼した食堂の装飾に関する絵画類(グラン・ブーケを含む)が、ちょっとメージしづらかったことです。
美術館の広さや場所的に仕方がないんだろうけど。
最初に足を踏み入れた広い場所には、グラン・ブーケの白黒と一部を除いたものが展示されていました。チグハグでは?
出来ないこととはいえ、これは一堂に会して観たかったですね・・・。
いくら、図録やパネルで丁寧に説明されても、まぁそれでもわかるんだけど、やっぱりドンと直接見せるのが一番わかりやすくインパクトがある方法なんだろうなぁと思いました。
これは、仕方がないので、いいんですけどね。
ただ、撮影OKになっていた4枚の絵画、あれを撮ろうにも光が邪魔で撮れませんよ(怒)
あれは腹が立ちました。実際撮ろうとしてみれば、光の位置だなんてすぐにわかることです。何とかならなかったのかしら。
そして待望のグラン・ブーケ。これを観るためにわざわざ来たんですけど。
残念ながら、ソファに座って絵画を見た時に、位置的に絵画を保護するためのガラスに様々なものが映りこんでしまい、絵を落ち着いて見れません。立って観て早く帰れということか?と勘ぐってしまいます。
そこは、残念でした。
とはいえ、その不満を超えて、素晴らしい展示会だったと思います。
ルドン展を観終わって、ちょっとお腹が空きました。朝からたいしたものを食べていませんでしたから。何か食べたくなった時にちょうど見かけたのがこちら。
ここなら、軽くつまみながら図録をじっくり読めるかなぁと思いまして。
カウンターでビールを頼んで、つまみは・・・と思ったら、ここ、ガレット(とやら)のお店みたいでした。
ガレット・・・聞いたことはあります。確か、そば粉のクレープだった気がしますが・・・。
私が食べたいのは食事的なものだったので、各種あるガレット(デザート的なものも多い)の中で、「春野菜のガレット(だったかな)」をお願いしました。(っていうか、それしかなかった)
やたらデカい。(ビールとの比較よ)
中身は春野菜だ。
でも、こんなに食べれるか・・・サイドメニューは軽い感じ(量的にはフライドポテトSみたいなの)で十分だったのにな。全部食べたけど。うま。
ここで図録をじっくり読んで楽しんでから、バスターミナルに戻りました。
出発までいるところがないので、グランルーフ(ターミナルの2階にある)に居ることにしました。
なかなかよい。屋根付き(でも閉鎖的ではない。雨が降ってたり風が強かったら大変かも)で、そんなに混雑していません。
ここで時間まで本を読んで過ごしました。
途中、荷物を持ってきたり、バスに乗り込むための身支度(歯ブラシや化粧落とし等)をしていましたが、時間になったので乗車です。
明日の朝には青森です。
疲れた!!けど楽しかった!!
また来たい、とは思うものの、夜行バス往復は体力的にどうなんでしょ。
次はゆっくり新幹線(飛行機はさすがに手が出ない)で来たいものですが・・・金銭的なものがありますしねぇ。それに、次もまだ辛うじて体力があるかもしれませんし・・・(笑)
また機会があったら、遊びに来たいと思います。