日々のつれづれ

大切なこともそうじゃないことも、ゴッチャマゼ

バーティミアス

バーティミアス

 

第1巻『バーティミアス サマルカンドの秘宝』(The Amulet of Samarkand)

第2巻『バーティミアスII ゴーレムの眼』(The Golem's Eye)

第3巻『バーティミアスIII プトレマイオスの門』(Ptolemy's Gate)

 

ようやく読み終わりました。

「ハリーポッターにとって最大のライバル出現!!」というくらいなので、現代に少しリンクした設定に魔法のナントカなんだろうな、と思っていました。

そのとおりなんですけど。 

あらすじ(Wikipediaより)

サマルカンドの秘宝

魔術師たちが支配する街、ロンドン。両親によって売り飛ばされた少年ナサニエルは、国家保安省の役人でもあり、政府公認の魔術師でもあるアーサー・アンダーウッドの家へ弟子入りさせられる。魔術師としての修業を積みながら、その意義と使命を教えられたナサニエルは、偉大な魔術師となって成功することを夢見る。一流の魔術師サイモン・ラブレースにひどく恥をかかされたナサニエルは、周囲の大人への反発を感じ、復讐を誓う。そして、覚えたての魔法の力で、ベテランの妖霊「ジン」バーティミアスを呼び出し、強力な「サマルカンドのアミュレット」をラブレースから盗み出す。しかし、単なる復讐だったのだが「サマルカンドのアミュレット」をどうしても必要とするサイモン・ラブレースと命がけの戦いを繰り広げることになってしまう。

ゴーレムの眼

「サマルカンドの秘宝事件」から時がたち、ナサニエルは政府の内務省の一員として働くエリートとなっていた。ロンドンでは魔術師の支配に対する反逆の兆しとみられる事件が頻発する。「レジスタンス団」とよばれる事件の首謀者たちは一般人ながら魔法に抵抗力を持ち、政府の捜査への障害となっていた。そんな折、ロンドンの商店で大規模な破壊事件が発生し、警察官に死者が出た。レジスタンス団を犯人だとみなす政府は、無能な上司に代わってナサニエルに、レジスタンス団を探し出し、破壊活動を停止させるよう命じた。1巻でも出ていたキティことキャサリン・ジョーンズが主役として登場。

プトレマイオスの門

ナサニエルはこれまでの功績から、一流の魔術師に出世し、閣僚の一角を占めるまでになっていた。しかし一般人の間では政府に対する不満が高まり、反乱の兆しは日に日に濃くなっていた。一方、キティは身分を偽ってロンドンに潜伏し、魔法や妖霊について学んでいた。以前に見た、バーティミアスという変わった妖霊のことを思い、人間と妖霊の敵対的な関係を終わらせることができるのではないかという希望を持つようになっていた。キティはついにバーティミアスを呼び出すことに成功し、人間と妖霊の和解の可能性について問うが、バーティミアスに否定される。

 

主役はもちろん、妖霊のバーティミアス。

最初、主人公がナサニエルだと勘違いして読んでたけど、バーティミアスですね。あんな性格が悪い子のはずがないです。(出自があれならあの性格付けは仕方ない、というか的確。)

筋は当然引き込まれるのですが、本筋よりもイチイチ自慢を挟んでくるバーティミアスの注釈が楽しくて。しかも注釈がページをまたいでますけど?

元気なキティも最初から好ましいです。ナサニエル以外は。

 

第1巻、第2巻と、ナサニエルが好きじゃなくてね。

ナサニエルがどんどん嫌な方向に変わっていくので(彼の住む世界が権力欲に取りつかれた魔術師ばかりなら、それに染まるのは仕方がないんだけど)、彼の心の底にほんの少し大切な誰かとリンクする部分を感じていたバーティミアスがちょっと不憫で。

ということで、ナサニエルのパートだけはどうも読みにくかったのですが、第三巻での劇的変化はどうしたことでしょう。

っていうか、この話ってナサニエルの成長物語でしたっけ!?というくらいです。(いや、違うはずだ)

 

 

なんだかんだ言って引き込まれてしまいまして、3冊を一気に読んでしまいました。朝の隙間時間に読んでいたら、うっかり遅刻しそうになった時もあったな。

 ハリーポッターとは全く違うテイストの話なので、あの煽り文句(「ハリーポッターにとって最大のライバル出現!!」)は該当しません。全く別の面白さのある話です。

 

第3巻まで全部読めば、たとえ途中で嫌いな部分があったとしても、この物語全てが好きになります。

そしてあのラストは訳者さんもおっしゃっていたように、本当にいさぎよすぎます。

あのラストでやっぱり主人公はバーティミアスで、バーティミアスからするとあの瞬間以降どうなったかっていうのは、わからないんですものね。

 

あれで続巻が出たら、いや、読んでみたい気もするけど、なんだかちょっと残念な気もします。

 

 

外伝が出ていて、それは現代から3000年前のソロモン王時代の話。(3冊で完結)

バーティミアスが自分で注釈の中でちょいちょい自慢していた頃の話しなので、こちらもかなり興味があります。